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確に示すことは若干無理があり回転範囲により5〜10%程度の誤差を伴うのが一般的である。小形機関の計器盤などに回転計索をもって連結し、連続的に回転速度を示すようにしていることが多い。
一般的に用いられているタコメーター式回転計はハスラー形の積算時間を短くしその示度を瞬間速度に近づけ連続的に示すようにしたものである。
3)電気式回転計
発電機を測定軸に連結し発生した電圧を測定し、回転速度を読めるようにしたものであり最近は交流式発電機が多く用いられている。発電機の発生電圧および周波数は磁場の強さが一定していれば回転数に比例する原理を応用したもので誤差は1%以内で比較的精度の高い回転計と言えるが200rpm以下の低回転域では指針の振れが大きく実用にはならない。中形機関以上の回転計として広く用いられている。
4)短時間計式回転計
別名計数器式回転計と呼ばれるもので瞬間的な短時間における平均回転速度を連続指示するようにしたもので、実験室などで広く用いられ、その精度も高い。測定軸に凸起を設けた鉄製円板を取付け、これに近接して磁極を配し、電気的パルスを発生させる。一方水晶発振器などを用い、一定間隔で発生するパルスに入る電気パルスの数より回転数をデジタル式に表示させるようにしたものである。
5)光電式回転計
携帯用の簡便で精度の高い現地用の回転計として広く利用されているもので、フライホイールなどの回転体の外周面にスコッチテープを貼付け、これに光を当てて反射させ電気的にその回転をデジタル式に表示するようにした回転計である。スコッチテープの貼付個所に正しく近接して光を当てさえすれば比較的正確に回転数を表示するので航走試験を始め現地において最も多く用いられる。
2.8 比重の測定器
比重測定は主にバッテリ電解液、燃料および潤滑油などに多く使用されるものである。以下に比重測定器について説明する。
1)目盛浮秤
これは電解液、燃料などの比重測定に広く用いられているもので、4・13図に示すようにガラス又は金属製の管の下部に膨らみを設け、底部に水銀又は鉛などの錘を配し、液中で直立するようにし、液面に接する管上の目盛からその液体の比重を読むようにしてある。
一般にボーメ比重計と呼ばれるもので液体の種類に応じて専用の比重計があるのでそれを用いる。殆んどは大きなスポイトの中に比重計が納められ、液を吸い上げ測定する。バッテリの電解液は水より比重が重く、燃料や潤滑油などは水より比重が軽い。なおこれら液体の比重は温度により変化するので基準温度における値をそれぞれ定めら

 

 

 

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